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反対討論 平成27年度補正予算について 森かれん議員(2016年2月議会)

【反対討論 概要】

今回の補正予算については、おおむね国の補正予算に即した地方創生、出産・子育て支援の更なる充実や利用者が見込みを上回ったことによる福祉給与費の増額など門川市長がみなさまにお約束した「くらしに安心」「豊かさ実感」に即した内容である。しかし、職員給与条例等を一部改正し、職員の給与の引き上げが提案されている「給与費補正」の点において、特別な財源対策である公債償還基金の取り崩しから脱却できていない状況下での引き上げは適当ではなく、

①人事院勧告の考え方について
②公営企業の給与について
③人事委員会勧告に連動した委託料、補助金の増額について
④給与遡及支払いについて
⑤議員報酬引き上げについて

の観点から京都党市会議員団は補正予算を容認できるものではないと判断し、補正予算に対し反対を表明した。


【全文】

地域政党京都党市会議員団は平成27年度一般会計補正予算、議第253号、議第261号から266号、議第273号及び議第274号の9件の議案について反対の態度を表明しておりますので会派を代表して討論を行います。

 今回の補正予算の全体像は、⑴国の補正予算等に対応した地方創生、出産・子育て支援、防災・老朽化対策等の推進⑵利用者が見込みを上回ったことによる福祉給与費の増強⑶給与費補正⑷その他に分類されます。伝統産業活性化につながる京もの海外進出支援事業、保育所等防音壁設置や不妊治療費助成の拡充などの更なる出産・子育て充実支援、障害者自立支援医療費の増額など、おおむね門川市長が市民のみなさまにお約束された「くらしに安心」「豊かさ実感」の部分に即した補正予算の内容であると考えております。

しかし、今回の補正予算の「給与費補正」につきましては、依然として特別な財源対策である公債償還基金の取り崩しから脱却できていない状況の中で京都市における職員給与や議員報酬を上げることについては、適切な対応とは言えません。果たして「未来に責任」をもって行財政改革に邁進なさる覚悟が市長におありなのか、その部分が非常に見えにくいため会派としてのその意見を申し述べます。

今回、人事委員会勧告によって、職員給与条例等を一部改正し、職員の給与の引き上げが提案されておりますが、下記の点において問題を指摘したいと存じます。

第一に、人事院勧告に関する考え方について言及いたします。これまでは人事院勧告に基づく考え方を盲目的に受け止めてまいりましたが、そもそも人事院勧告には法的拘束力はありません。京都市が置かれている状況に応じ、本当に人事院勧告が本市にとって適正かどうか、地方の目線で判断していくことが今後の地域主権時代には一層求められるものと考えます。人事委員会勧告のベースは50人以上の企業の平均給与より算定されております。しかも、局長級の給与は500人以上の事業規模の工場長や部長級と対応し、課長級の給与も50人以上100人未満の事業規模の工場長や部長と対応しております。これは「京都市=大企業」と想定し、同等の大企業と比較し給与を設定するという考え方に立っております。そしてその視点が必ずしも正しいとは言えないということです。同業種別給与比較を導入や、中小企業の動向も含めて検討すべきであります。よって、地方分権時代にあっては「国によってもたらされる人事院勧告は全知万能の権威ではない」と認識を新たにすべきであります。

第二に、市職員の給与引き上げにあわせて公営企業職員の給与も引き上げております。引き上げの理由として「人事委員会勧告等を踏まえ」とされておりますが、そもそも公営企業は人事委員会勧告の対象外です。公営企業職員の給与については、地方公営企業法38条第三項に「企業職員の給与は、生計費、同一又は類似の職種の国及び地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与、当該地方公営企業の経営の状況その他の事情を考慮して定めなければならない。」と定められており、人事委員会勧告を踏まえた引き上げは理由として適当でありません。また、行政法は法治主義が原則であり、その原則に則り、経営状況を考慮すべきと条文に明記されているように、財政状況が安定していない今日、引き上げるべきではないと考えます。

第三に、児童館及び学童保育運営への委託料、社会福祉協議会等への補助金が人事委員会勧告を反映し、増額しております。しかし、増額に対する明確な法的根拠や契約根拠はなく、過去からの慣例によって行われております。そして、明確な基準がない中で、数ある委託先、補助金支出先の中で一部の事業のみ増額されています。また、人事委員会勧告に連動した増額であれば、委託先、補助金支出先の職員の給与に直接反映させるのが筋でありますが、あくまで委託料・補助金の増額であり、職員の給与に反映させるかは、事業者次第という状況であり、市民への説明が十分にできるものではありません。当該対象事業の給与水準向上自体には賛同致しますが、人事委員会勧告に連動させるという形は適切でないと考えます。

第四に、給料を遡って引き上げることは、市民感覚として受け入れ難いものと言えます。公務員はストライキを禁止されており、労働条件改善の運動が出来ないため、その部分に人事院勧告が一定の役割を果たしていること、また、8月の人事院勧告を踏まえて各調整を経て概ね12月に改訂の実施が決定することにより、給料を遡って引き上げられることは理論的には理解します。しかし、一般的な市民感覚で言えば、やはり遡っての引き上げには抵抗があります。

最後に、厳しい財政状況下にあって、市役所に率先垂範の姿勢を示すべく給与カットを続けている京都市会議員については、ストライキなど労働権とは無縁の立場です。この状況下で引き上げるのは理にかなったものだとは言い難いため、引き上げるべきではないとの考えております。

これらのことを鑑み、総合的な観点から官民格差の是正より、本市の財政状況を優先的に考慮すべきであると判断します。一定民間の業績向上があるにせよ、市民に広くその効果が行きわたっていない中での二年連続給与引き上げは、市民理解が得られるとは考え難いとの判断をした次第です。結びに、これまで職員給与について会派の考えを申し述べて参りましたが、是非とも他会派のみな様にもご理解、ご賛同いただくことを強く求めまして、反対討論といたします。ご清聴ありがとうございました。

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