京都党市会議員団ブログ

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視察報告~東京都・富山県・石川県~

先般、実施した京都党市議団研修について、次の通り報告致します。
●視察日
平成26年6月2日(月)~4日(水)
●視察地
東京都
東京消防庁
富山県庁
金沢市

●視察項目
東京消防庁・東京都(1日目)
【東京消防庁】
・救急車の適正利用に向けた取り組みについて
【東京都】
・教育エンカレッジスクール

富山県(富山県庁)(2日目)
【富山県庁】
・北陸新幹線の開通に向けての取り組みについて
・コンパクトシティーについて

石川県(金沢市)(3日目)
【金沢市】
・金沢まちなか住宅再生バンク

●研修参加者
村山祥栄、中島拓哉、江村理紗

●救急車の適正利用に向けた取組について(東京消防庁)

京都市の救急出動件数(平成25年度)は80,576件。前年度比で2,579件の増加となり、8万件を突破した。24年度は860件の増加であった。昨年度の救急出動件数の急増ぶりがよく分かる。この急増には高齢化の進展が背景であるが、それと同時に救急の必要がない搬送にも問題がある。だからこそ、救急車の適正利用が急務である。そこで平成19年より救急車の適正利用に取組む東京都を視察した。注目すべきは(1)救急相談センター、(2)救急
搬送トリアージだ。いずれも京都市での導入はなく、今後の救急医療の整備に参考となる。

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東京都の救急出場件数(出典:東京消防庁)

(1) 救急相談センター
救急車の出動が必要かどうかの判断に迷う都民のための仕組みが救急相談センター(#7119)だ。このセンターは大手町と立川の2拠点あり、看護士と医師が常駐。都民の救急相談に応じる。救急が必要な場合は救急部門に電話を転送し、それ以外の場合は医療機関の案内等を実施する。平成19年に事業を開始してから救急搬送者の軽症率は一貫して右肩下がりで減少している。救急の軽症率は59.8%(平成19年度)から51.6%(平成25年度)まで減少したのだ。年間の相談件数は8万9,617件。この事業は単なる軽症者の救急車利用を抑制するだけでなく、救急車を利用したいが躊躇をする都民にとっても相談しやすいメリットがある。しかし、課題もある。都民の認知度だ。世論調査によると都民の認知度は38%であり、今後の更なる周知が必要だ。事業費は約5億円。
(2) 救急搬送トリアージ
東京消防庁は平成21年4月より救急搬送トリアージを本格運用している。この事業は救急隊員が救急現場で傷病者を観察した結果、明らかに緊急性がないと判断した場合、自力受信を促す。同意が得られれば、救急隊は次の救急出場に備える。不搬送により再出場可能までの時間が平均18分06秒短縮する。

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東京都の救急搬送トリアージ件数(出典:東京消防庁)

救急のトリアージは救急現場でのトリアージ以外にも119の通報時点でトリアージを実施するコールトリアージがある。コールトリアージの方が救急車適正利用の効果が高い。しかし、都は行政の不作為のリスクを軽減するために現場でのトリアージを採用している。都のトリアージは外傷の場合のみで実施する。内科の疾患に対しては実施しない。この現場でのトリアージは平成21年のスタートから件数は減り続けている。これは救急現場の逼迫状況が都民に一
定広まり、また救急相談センターの効果もあり、軽症者の救急通報が減っているためであろうと推察できる。

(文責:中島拓哉)

●教育エンカレッジメントスクール

京都市が運営する公立高校は、堀川高校や西京高校など、全国でも屈指の公立進学校を生み出し他都市からも非常に注目を集めている。しかし、平成26年春から高校入試制度が総合選抜制から単独選抜制に変わったことから、高校運営においては生徒の獲得競争が高まり、いかに学校の特色を持たせられるかが問われている。そのため、東京都で導入されているエンカレッジスクールの取組を視察することとした。

■東京都のエンカレッジスクール
これまで力を発揮できなかった生徒のやる気を育て、社会生活を送る上で必要な基礎的・基本的学力を身に付けることを目的として、既設校の中から指定される高校。エンカレッジ(encourage)とは「勇気づけ」という意味。現在、都立足立東高校、秋留台高校、練馬工業高校、蒲田高校、東村山高校の5校で導入。スポーツ化、伝統科、工業科など各校ごとに学科は多様であり、毎年1,000名ほどの生徒がエンカレッジスクールに進学している。

■主な政策(各校により異なるが特徴的な項目を抜粋)
生徒の力を引き出し、達成感を実感させることに重きを置く。
・入学選抜に学力検査を実施しない(面接・小論文など)
・定期考査は一切実施しない
・一年次における30分授業の実施
・国語、数学、英語を中心とした習熟度別学習と少人数授業で「集中」と「繰り返し」を重視⇒基礎基本を確実に身に着けさせる
・二人担任制によるきめ細やかな指導を実施
・午後は週1で体験学習を実施

■エンカレッジスクールの成果
1.成果の概要
・基礎、基本からの学び直しを中心とした習熟度別授業は学習効果を増進
・30分授業の実施は在校生の評価が高く、有効に機能
・体験学習やボランティア活動は、生徒の前向きな姿勢を醸成し、学校の活性化、地域との交流に成果(活動内容は和太鼓や地域清掃など様々)
・働く意義について考えさせ、体験学習と関連付けるなどキャリア教育は進路決定率の向上に寄与
・2人担任制は繊細かつ多感な生徒を複数の目で見るため、的確な判断が可能
・生徒指導の徹底は学校全体に落ち着きを与え、学習意欲向上や学校の活性化、中退者の減少に寄与

2.生徒へのアンケート結果
・30分授業は集中して勉強できる…約80%
・学習進度に応じてわかる授業が展開…約75%
・体験学習など、興味のある科目設定…約80%
・校則に則した生徒指導が徹底している…約80%

3.その他数字で見える成果
・中退率15.2%(導入前)⇒4.9%(導入後)
・進路決定率86.7%(導入前)⇒99.9%(導入後)
・入学選抜倍率1.05%(導入前)⇒2.00%(導入後)

■考察
エンカレッジメントスクールは、中学校で学習面や不登校などによりつまずいた生徒にとって、入学動機を生むことに成功している。そのため、全体の底上げを目指す特色を持った高校は、生徒の多様なニーズを補完する役割を果たしている。また、進学率だけが評価基準ではないということは、高校運営側にとっても様々な特色をより活かしていくというモチベーションを与えている。京都市は長年、学力の高い生徒に特化した学科設置に注力してきたが、今後は生徒のニーズの多様化がより際立つことも加味した上で、高校入学までにつまづいた生徒に対しても手厚く底上げを目指すプランが必要である。そのため、本視察の取組は京都市でも導入に向けて検討すべきである。(文責:江村理紗)

●北陸新幹線の開通に向けての取組について(富山県庁)

平成27年春、北陸新幹線が金沢まで開通する。地元の長年の悲願である新幹線の開通に向けて富山県がどのような取組をし、どのような課題があるのかを調査した。京都市のリニア新幹線の京都駅ルートの誘致にも参考になる。

・平成27年春、富山に新幹線が開通
昭和42年12月、北回り新幹線建設促進同盟会が結成。北陸新幹線の建設に向けた取組がスタート。そして平成27年の春、計画から47年を経て、いよいよ北陸新幹線が開通する。東京からは乗換なしで2時間7分となり、現在より約1時間の短縮となる。地元の期待は高い。富山県は約20億円の予算で富山観光を首都圏で PR する。

・たった1年が30年の差に!!
北陸新幹線の基本計画が決定したのは昭和47年。その前年に上越新幹線の基本計画が決定した。このたった1年の差が大きな結果をもたらした。昭和48年のオイルショックにより政府の財政状況が悪化。新幹線の整備にも逆風となった。上越新幹線の開通は昭和57年。つまり、北陸新幹線は上越新幹線に30年以上も遅れたのだ。

・巨額の財政負担
北陸新幹線にも課題はある。地元の費用負担の問題だ。長野から金沢までの建設費用は約1兆7,800億円(平成23年4月価格)。この内、富山県の負担は2,356億円。この負担は国への要望などにより1千億円台にまで軽減する見込みだ。しかし、一般会計予算が約5,400億円の富山県にとって大きな負担となる。

・在来線JRから3セクへ
さらなる問題もある。在来線のJRからの経営分離だ。新幹線の開通に伴い、並行在来線の経営が県の担当となる。県は3セクでこの在来線を経営する方針だが、公的負担は必至だ。運賃の値上げも現在検討中のようだ。このように県は新幹線の建設費だけでなく、在来線の経営においても重荷を背負う。

・リニアの京都ルートにも効果あり??
このように北陸新幹線の開業は順風満帆とは言えないが、北陸新幹線は日本のライフラインとしても重要だ。日本海側に国土軸を形成することで、大規模災害時の東海道新幹線の代替路となるからだ。北陸新幹線の早期の全線開通は、リニア新幹線の京都ルートの実現に向けてもプラスに働くのではないだろうか。

(文責:中島拓哉)

●コンパクトシティー

京都市の都市計画マスタープランではコンパクトシティーを目指す旨が明記されている。しかし、現段階において、都市の中心部にインフラを集中投下させるコンパクトシティーは構想段階で、先進的取組は国内では数少ない。当該計画については、富山市が例外的に国の社会実験として平成17年より取り組んでおり、10年の動きと成果を再確認するとともに、コンパクトシティーの是非、課題の抽出、そして京都での実行可能性を調査することとした。以下、要旨のみ抽出。

■現在の日本の状況
・日本の人口推計は平成22年をピークに減少の一途、高齢化率は平成42年30%を越え、平成57年40%を超える。経済の縮小化と社会保障費の増大が大きな課題

■富山市の特徴
・富山市は現在42万人だが、平成57年32万人へ。
・全国二位の自動車保有率、公共交通の衰退(利用者90年から2010年で70%減)
・大きな平野で、市街地がどんどん拡大。市街地の拡大と低密度化が課題
→ごみ収集・除雪等年管理コストの上昇、中心部の衰退。
→車がない人(全体の3割)にとってはとても住みにくい街
・歳入減少、扶助費増大、投機的経費削減

■そこで・・・・
「公共交通を軸にしたコンパクトなまちづくりを。」
コンパクトで、質の高い魅力的な市民生活づくり、地域特性を活かした産業振興→選ばれる都市へ

■まちづくり基本方針
いまさら市街化区域、市街化調整区域といった既存の規制では集積できない・・・
公共交通を串とした、「串とお団子(駅の徒歩圏)の都市構造」

■計画の骨子
都心地区436㌶、公共交通沿線居住推進地区3489㌶→ここに人を集める
(平成17年28%→平成37年42%の集積目標)

戦略① LRT事業について
富山駅を中心に放射線状に広げ、中心に環状線のLRTを整備。
・利用者減だったJR富山港線も公設民営へ移管、LRTへ導入(初期投資17億、年三千万投入)
→終電21時を23時台へ、運行間隔も3~60分を15分へ。9駅を13駅、全低床車両へ
→利用者は平日で2.1倍、休日3.5倍。高齢者の利用が増大(健康づくりにも寄与)

・上下分離方式導入・・・上(運営)・民間事業者、下(軌道・車両等)・行政
→上下分離で、民間は新設費用が不要、施設は市なので安定経営化。国の補助制度を活用可。

戦略②公共交通沿線へ居住推進(平成17年~)
・補助金
①まちなか移住推進事業・・・共同住宅1棟100万、戸建て50万(実績702件1417戸)
②公共刻子交通沿線居住推進事業・・・共同住宅1棟70万、戸建て30万(実績438件946戸)
※市街地5.8%で固定資産税・都市計画税の74%を確保している為、中心地への集中的投資が税の還流の観点からも合理的で効果的

戦略③施設整備
グランドプラザ…エコリンクなど積雪寒冷地ゆえ全天候型、賑の核となる多目的広場を整備
地場もん屋総本店…地元農林水産物の情報発信
角川介護予防センター…学校跡地を使った日本初の温泉水を使った介護予防センター
富山ガラス美術館&市立図書館を整備
魅力ある都市景観…街中にガラス作品を展示(ストリートミュージアム)、バナーフラッグなど公共投資が呼び水となり、民間投資が活発化。

戦略④高齢者の外出機会創出
おでかけ定期券事業…65歳以上の方は定期券を保有すれば、市内各地から中心地へでかけると一回100円で利用できる。現在24%が利用、一日平均2591人3000歩くと、脳卒中など5.5%の医療費が削減される(厚労省)
孫とお出かけキャンペーン…祖父母と孫が一緒に来館すると12施設は入園料無料

戦略⑤自転車市民共同利用システム
中心部17箇所で専用ステーションを設置、24時間365日170台が稼働

■効果
中心市街地平成20年より転入超過、公共交通沿線居住推進地域は転出超過が減少。
中心地歩行者17%増(平成18年→平成25年)、空き店舗数20→19%へ減
中心地児童数16%増、中心地地価横這い、市民8割は賛同

■最後に
担当者の「我々のような地方都市はやれることをやらないと街を維持できない。不公平はあるかも、でもやるしかない・・・」という発言がとてもインパクトだった。コンパクトシティーの本質は郊外切り捨てにつながる可能性を秘めている。最大限周辺部に気を使い、周辺部には地域の産業振興など最大限の努力をする。苦しい中での攻めの経営がそこに見える。

■現地視察
環状線トラムで市内を一周し、グランドプラザ・地場もん屋総本店、学生を集めるNPO施設「MAGネット」を視察、その後まちあるきを実施したが、中心部の商店街も空き店舗が目立ち、昼間、夕方、夜を通して中心市街地に人はまばら。決してコンパクトシティーが十分に機能している状況とは言いがたい。住民からの聞き込みでも、
「TRAMは出来たし、便利になったが、しょせん車社会」
「車ありきで、まだまだ。駅前だけで、あとはさびれている」
といった声が多く、まだまだ前途多難さを感じる。ただ、まさに崩壊する地方都市の姿なのかもしれない。だからこそ、前述の担当者の叫びに繋がるのだと実感する。「待っていても駄目になる。やらなければもっとだめになるから、やるのだ。」地方の本音なのだろう。

■考察
コンパクトシティー戦略は人口減少時代には一定必要な策であるものの、面で整備できる力があるかぎり面整備に重点をおくほうがいいのではないかと感じた。(誘致活動などをして)進める場合、市民への十分な説明と周辺部の切り捨てにつながらない取り組みが極めて重要だ。現段階で京都市は大きくこの取組をするべきではないが、ゆるやかにシフトさせていくことはいいのではないか。地方に迫る人口減の危機に、富山は富山なりに真剣に向き合っているのと同様、京都は京都で本気で向き合う必要がある。(文責 村山祥栄)

●金沢まちなか住宅再生バンク

京都市では、マンションの増加、人口減少等に伴い空き家率が増加している。また、空き家は放っておくと放火など犯罪が発生しやすい危険性もあることから、平成25年度より空き家流通促進事業を開始した。主に空き家所有者と入居希望者のコーディネートを支援する事業であるが、その上で先進的に空き家情報のホームページ掲載や助成制度を設けている金沢市の取組みに着目し、京都市として今後の取組みを検証することとした。

■金沢市が当事業に取り組んだ背景
金沢市の人口は平成26年4月1日現在で約46万3000人。京都市と同様に、戦争による大きな被害を受けていないことから藩政期にできていた城を中心とする都市形成が現在においても残っている。戦後の高度成長と人口増に伴い、中心部では土地価格が高い、敷地が狭い、道路が狭いといった理由で郊外への移住が進んだ。しかし、その後人口減少に転じたことにより、中心市街地の活力低下が深刻化、そのため、定住を促進させることにより、まりなかの活性化を図る当事業に踏み込んだ。

■奨励金・補助金の設置
①まちなか住宅建築奨励金
一般住宅  借入金の10%(限度額200万円)
二世帯住宅 借入金の10%(限度額300万円)
<条件>
・金沢らしい環境への配慮(瓦屋根、景観に配慮された外壁、塗壁の和室、緑化)⇒職人に対する仕事出しにも繋がる
・床面積が75㎡~240㎡以下
・バリアフリー基準に適合、住宅性能表示または長期有料住宅の認定

②まちなかマンション購入奨励金
新築分譲マンションを住宅ローンで購入する場合に助成
借入金の5%(限度額100万円、土地の取得費を除く)
<条件>
・あらかじめ認定を受けた新築分譲マンションであること
・住戸面積55㎡以上
・駐車場、緑地の設置など
・住宅性能評価又は長期有料住宅の認定

③まちなか住宅団地整備補助金
 面積500㎡以上の開発行為に補助。(補助率1/2)
 
■まちなか住宅再生バンク
・金沢市の調査の結果、住宅明細図と空き家の調査結果との差が約1.56倍。
・まちなか区域全体の実際の空き家戸数は推定1900戸と算出⇒空き家率8.7%
・空き家、空地所有者の中には、「売りたいが、どこに依頼すれば良いか分からない」との声⇒「金沢まちなか住宅再生バンク」を設置

①まちなか空家活用促進補助金
昭和26年以降に建築された空家を購入し、自ら定住するものに対して、内部改修工事費を助成。
補助率1/2(限度額50万円)
<対象>
・専用住宅及び併用再生(住宅面積が1/2以上)
・売買契約後、自己所有し居住するもの

②まちなか中古分譲マンション改修費補助金
昭和56年6月1日以降に建築された中古分譲マンションを購入し、自ら定住するものに対して、住戸内部の改修工事費を助成
補助率1/2(限度額25万円)
<対象>
・住戸専有面積が50㎡以上

③まちなか低未利用地活用促進事業補助金
狭あい道路に面する500㎡未満の住宅地整備に補助(2区画以上の宅地整備)

④まちなか空地活用促進奨励金
まちなか低未利用地活用促進事業に適用となった空地の売主に譲渡所得金額の3%相当分を助成

■金沢市の人口動態
・市全域での人口推移は高齢化が進んでいるものの微増
・しかし、まちなか区域の人口は減少傾向が止まらず、高齢化も進んでいる
・ただ、まちなか区域の人口減の内容は死亡による自然減が多く、平成22年
から転出より転入が上回り社会増減としては改善傾向となっている
・まちなか区域の低・未利用地の状況は平成25年において微減した

■結果
・まちなか住宅建築奨励金 認定:85軒 公布:59軒
・まちなかマンション購入奨励金 認定:72軒 公布72軒 ※マンション一棟
・まちなか住宅団地整備補助金 認定:2団地 公布:9区画
※認定したものの、実際には整備を行わなかった場合もあるため、公布実績との数字が異なる

バンクの利用実績(平成26年3月末現在)

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<補助金活用率> 空家:14~15件  分譲:20件

■考察
流通の促進を行政が具体的な方法で支援していることは大変興味深い。また、まちなか区域の低・未利用地の状況は平成25年において微減していることからも、当事業による効果が一定程度出ていることも期待できる。
しかし、奨励金や補助金にかなりのお金がかかっていることは見逃せない。京都市は人口規模が3倍以上で、空家率も14.1%(空き家数は約11万戸)と金沢市より自治体規模が大きく、空家率も深刻である状況を考えると、かなりの支出が見込まれることから、費用対効果の観点から慎重な検証が必要である。
また、まちなか住宅再生バンクでは、民間の不動産業者の情報をもとに、補助対象となる住宅リストを掲載しているため、空家や空地の流通を潜在的に希望する一般市民の掘り起しがどこまで実現できているのかは懸念が残った。一般市民向けの大規模な告知は行われておらず、住宅再生バンクのアクセス数が毎月160アクセス程度であることからも、一般市民の認知はまだまだ進んでいないものと考えられる。最も解決すべき課題は、空家・空地等の売買に二の足を踏んでいる市民や、流通のさせ方自体ご存知でない方を掘り起し、実際に売買のラインに乗せることであるため、関連業者と合わせて一般市民への周知徹底が必要である。(文責:江村理紗)

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